VMware【VMW】コンピュータ仮想化のパイオニア。クラウドやデバイスを問わず共通の運用環境を実現

VMware
VMware, Inc.【NYSE:VMW】
VMwareは仮想化のパイオニアで、複雑なデジタル・インフラストラクチャのセキュアな接続、管理、自動化を行う。

VMwareの戦略

顧客がクラウドやデバイスを問わず、共通の運用環境でアプリケーションを実行、管理、接続、保護できるようにし、自由度とコントロール性を両立させることがVMwareの戦略。

製品としてはサーバー仮想化のvSphere、デスクトップ仮想化のHorizon、ネットワーク仮想化のNSX、ストレージ仮想化のvSAN、モバイルデバイス管理のAirWatchなどで、「VMware Cloud on AWS」などクラウド上にVMware製品を利用可能とする提携も注目されている。

調査会社ガートナーによるハイパーコンバージド インフラ(HCI: Hyper-Converged Infrastructure)のMagic Quadrantでリーダーに選出。

Gartner-VMware
Source: Gartner

さすがにニュータニックスの強さが感じられる。ハイパーコンバージドインフラストラクチャに関しては業界リーダーのニュータニックスの記事にてふれているので参考まで。

ハイパーコンバージドインフラストラクチャーとは?
Converged=集中
サーバーとストレージを統合したシステムインフラで、あらかじめ仮想化に必要なシステム構成で提供される。
つまり、シンプルでコンパクトですぐに使える。

Nutanix, Inc.【NASDAQ:NTNX】 ニュータニックスはハイパー・コンバージド・インフラストラクチャー(HCI)技術の世...

そして、調査会社Forresterによるエンタープライズ モビリティ管理(EMM)ベンダー評価「Enterprise Mobility Management Q4 2017」では業界トップリーダーとして評価されている。

forrester-VMware
Source: Forrester Wave

また、オンプレミスの基幹・業務システムにおいて多くの企業がVMware vShpereで仮想化した基盤の上で自社システムを動かしているが、このVMware環境のクラウド化でAmazonのAWS(Amazon Web Services)と提携した「VMware Cloud on AWS」が好調のようだ。

この提携によってVMware Site RecoveryやVMware vMotion、そしてVMwareのSDDC(Software Defined Data Center)ソフトウェアなどをAWSの用意したベアメタルサーバ上で利用可能とする機能が提供され、オンプレミスと一貫性のあるインフラストラクチャがAWSのクラウド上に提供され、ミッションクリティカルなアプリケーションを大規模かつ簡単に移行、稼働、保護できるようになった。

VMwareの業績推移グラフ

(2017年はTTM)

VMwareの株価

VMwareは1998年創業。2004年1月に世界最大のストレージベンダーのEMCコーポレーションに買収される。

そのEMCは2016年にDellに670億ドルで買収された際、EMCが保有していたVMwareの株式も含まれており、Dell TechnologiesはVMware株式の82%を保有し、現在はDellが親会社となっている。

ちなみにDell Technologiesは、VMwareと統合し再上場する可能性も視野に検討していると報道されている。

VMwareの決算を時系列でまとめる

VMware ’19 Q3決算> 2018/11/29
EPS $1.56 予想 +$0.05
売上 $2.2B (+13.4% Y/Y) 予想 +$30M

売上高のうち「Hybrid Cloud Subscription and SaaS」が10%強とまだ水準としてはインパクトはないが前年比+35%増と成長している。

VMware ’19 Q2決算> 2018/8/23
EPS $1.54 予想 +$0.05
売上 $2.17B (+14.2% Y/Y) 予想 +$30M

マルチクラウド環境のクラウドコスト最適化SaaSのCloudHealthを買収し、マルチクラウド横断時代でさらにプレゼンスを発揮していく駒を進めた。

VMware ’19 Q1決算> 2018/5/31
EPS $1.26 予想 +$0.12
売上 $2.01B (+14.2% Y/Y) 予想 +$50M

新たなネットワークアプローチとして「Virtual Cloud Network」を発表しており、これはインフラに依存せずアプリケーションやデータの場所がどこであっても対応できるように、プログラミングが可能なソフトウェアベースのネットワーク環境、エッジからエッジの運用を実現するというもの。

2017年にSD-WAN市場のディスラプター的存在だったVeloCloudを買収し、VeloCloudのNSX SD-WANによってセキュアで自動化されたネットワーキングとデバイス・エンドポイントの可視性を実現するという。

SD-WANはSD(Software Defined)-WANで次世代企業ネットワークの本命として期待されている。

また、自動的なシングルサインオンを実現するVMware Workspace ONEにおいてOktaと提携。

VMware ’18 Q4決算> 2018/3/2
EPS $1.68 予想 +$0.06
売上 $2.31B (+13.8% Y/Y) 予想 +$50M

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