Roku Inc【NASDAQ:ROKU】
ロク(ROKU)は米国で第1位のTVストリーミングプラットフォームを運営している。
テレビ用ストリーミング端末でROKUが強いんだな。ユーザーがRokuのプラットフォーム上でコンテンツを消費することで発生するプラットフォーム収益が伸びているようで、さらにROKU自体もチャンネルを設けるようだ(広告出す代わり無料)。https://t.co/uIvFfHuUG7 pic.twitter.com/wnD6JhiKpv
— アメリカ部/米国株投資アンテナ (@america_kabu) September 7, 2017
Amazon Fire TV、Google Chromecast、Apple TVをおさえての1位。
「すべてのテレビコンテンツがストリーミングを通じて利用可能になる」というビジョンの元で、視聴者・パブリッシャー・広告主にとってベストなエコシステムを形成するべくROKUを手がけている。
テレビ番組や映画のストリーミング・サービスをROKU対応機器(ROKU OSが搭載)で楽しめる。
ROKU OSを搭載した(ライセンス提供した日立やシャープなどのパートナー企業が開発した)ROKU TVもあり(Amazonも同様のAmazon TVを販売している)、ストリーミングプレイヤーも提供している。
TVメーカーは画質とパネル技術に研究開発を集中させてきたが、TVで動くソフトウェアにはほとんど革新がなく、Rokuは「スマートTV OS」の最大のライセンサーとしてOEMパートナー網を構築。
RokuはスマートTV用の最新の接続型で使いやすいソフトウェアプラットフォームを設計している。
ROKUのポテンシャルは他社よりも中立的な立場でパブリッシャーとの関係を構築できそうな点。
たとえばAmazon Fire TV(Stick)などはストリーミングプラットフォームとして優秀である一方で、Amazonとパブリッシャーは複雑な関係でもある(たとえばディズニーとAmazonは度々いさかいを起こしている)
TVコンテンツホルダーや映画会社などが独自の配信を行いたい場合は「Roku Powered」でセットトップボックスで契約者とつながることができる(Skyが利用)
コードカッティング推移の予想
コードカット=ケーブルテレビ(CATV)契約を解約してNetflixなどのストリーミング配信サービスに移行
ディズニーの売上の多くを稼ぐスポーツ専門チャンネルのESPNは長らくコードカット問題で話題に pic.twitter.com/bJyeGSkeqt
— アメリカ部/米国株投資アンテナ (@america_kabu) October 24, 2017
従来の有料ケーブルテレビは「コードカット」されて視聴者はどんどんストリーミング配信サービスに移行しているため、コードカッティングによるTVストリーミング市場拡大のトレンドはROKUにとっては追い風だが、競合の動きも活発だ。特にAmazonは脅威。
それでも1位のストリーミングプラットフォームで先行するROKUは、無料広告つきTVチャンネルや映画チャンネルをROKU自身が立ち上げるなどビジネスの垂直統合への動きも見られる。
この無料チャンネルは従来のTVのように15分ごとにCMをはさむ形で、ROKUの視聴者のビッグデータから最適な広告を配信することで広告主にとっても魅力的な媒体となっており、まさに従来のTVからROKUに転換していく流れ。
ROKU自身がNetflixのように作品予算を大量投下してコンテンツを制作していくわけでは今のところない。
ROKUの業績と決算
IPOしてまもないため、連続して市場予想を上回ることができるかどうかに注目したい。IPO後の最初の決算はハードルをクリアした。
さっそく利益率が向上。
<ROKUの株価>
IPOしたてなのでボラティリティも高く、投資初心者がもしこの記事を見ているのならば揺さぶり振り落とし上下の暴落と暴騰に注意してほしい。好決算で一気に期待の先食いで暴騰したのち次の決算でちょっとでも予想以下だと叩き売られるリスクもある。
(投資初心者はこういった難易度の高い銘柄ばかりに投資するのではなく、個別株比率に対しS&P500ETF(IVV)などのインデックス投資比率を最初は高めておくのが無難だと思う。)
AmazonやNetflixやAppleやパブリッシャー・広告関連に関わってくるビジネスモデルの展開のウォッチ対象としては面白いので決算をきっかけとして取り上げた。
ROKUの決算や最新の業績データは以下のROKU決算詳細記事で特集しています。