PepsiCo, Inc.【NASDAQ:PEP】
PepsiCoは世界の10大食品会社のうち1社で、コカコーラに対し対抗ブランドとして成長してきたペプシコーラが有名。
食品会社はこの10社に支配されている、と煽られているが言うほど独占的に儲かっているわけでもなく競争も激しい。
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— アメリカ部/米国株投資アンテナ (@america_kabu) August 24, 2017
このように飲料だけではなくドリトス、Lays(ポテトチップス)などのスナックなどのメーカーでもある。
スナック部門の中でも特に北米フリトレーだけでPepsiCoの売上高の25%を占めており(2017年)、また食品カテゴリがPB(プライベートブランド)に侵食される中でも、競争力の高いスナックブランドで北米フリトレー部門は営業利益の42%を占める最重要部門となっている。
*PepsiCoについては以前記事を書いている。
PepsiCoの業績(2011-2017年の間、売上は横ばい)
ペプシコ決算まとめ
・ペプシの会社。北米飲料部門は苦戦が続いていた
・営業利益の4割が北米スナック部門のフリトレー
・家庭用炭酸水生成マシンのソーダストリーム買収は12月に完了
・ソーダストリームは消耗品ビジネスでこれをどう伸ばせるかに注目https://t.co/k8WD2DKBuY— 米国株 決算マン (@KessanMan) February 17, 2019
<北米はスナック・フード・飲料部門に分けた業績>
FLNA: Frito-Lay North America
北米フリトレー(ポテチやトルティーヤチップスなど)
QFNA: Quaker Foods North America
北米クエーカー・フーズ(シリアルやグラノーラバーなど)
NAB: North America Beverages
北米飲料部門(ペプシコーラやマウンテンデューなど)
<北米以外の報告部門は飲料・フード・スナック全て含む>
ESSA: Europe Sub-Saharan Africa
欧州・サハラ砂漠以南
AMENA: Asia, Middle East and North Africa
アジア・中東・北アフリカ
Latin America
南米(国としてやばいことになってるベネズエラの子会社の非連結化の影響あり)
ベネズエラの子会社の非連結化の影響は以下の通り
成熟企業だけあって比率があまり変化がないが、過去3年でいえばフリトレーだけ連続増収増益ということが分かる。
それはなぜか?
まず、基調としてスナックは食品カテゴリの中でも成長しているカテゴリである点。
苦戦する食品カテゴリの中、相対的に成長しているスナックカテゴリ
キャンベルスープやハーシーが先日スナック会社を買収したが、スナックは食品カテゴリの中でも高成長なんだよね。ペプシコの業績もスナック頼りだし。 pic.twitter.com/x7yL2ov8qe
— アメリカ部/米国株投資アンテナ (@america_kabu) December 20, 2017
スナック大好きアメリカ人。
アメリカの成人の94%は24時間以内になんらかのスナックを食べている…ってそりゃ太るわ
via $GIS Investor Presentation pic.twitter.com/aU8iyrXhwt
— アメリカ部/米国株投資アンテナ (@america_kabu) July 14, 2017
レガシーな食品企業はかなり低成長な業績の中、小売店舗の棚を占拠してれば小規模企業に対し障壁となっていたものがECの台頭(棚が無限化)やSNSで心をつかんだ新興ブランド(とそこに投入されるマネー)の成長、味覚の変化でなかなか苦戦していた。
クラフトやキャンベルスープなど大手食品会社の業績が微妙で株価もBrexit頃の低金利のボトムをピークに下落してきた。
微妙なのは微妙だが、この調子で下落して最終的にバロンズで総悲観で売り煽る表紙がでたら逆指標かもしれない。
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— アメリカ部/米国株投資アンテナ (@america_kabu) June 22, 2018
食品セクターは全般的に戦略の見直し、コスト削減などが強いられていた。
アメリカでは”食品デフレ”がおきて食品会社は売上減に苦しんだ。最近でもまだ卵やバナナや牛乳の値下げ合戦が激しい。
米国ではアパレル小売が倒産しまくったが、食品スーパーも米国民あたり面積が過剰に出店されており、競争過多。その上、ドイツから格安PBスーパーのLidlまで上陸した。 pic.twitter.com/TuuSBUeKoP
— アメリカ部/米国株投資アンテナ (@america_kabu) 2017年8月4日
キャンベルスープなどもスナック会社にコンバート中。
キャンベルスープが気づいたらスナック会社になっていたでござる pic.twitter.com/OBCyyY2fK6
— アメリカ部/米国株投資アンテナ (@america_kabu) December 20, 2017
米国最大のチョコレート会社のハーシーすら(ソルティー)スナックの比率を高めている。
米国チョコレート最強シェアのハーシーがポップコーン会社を買収したが、ポップコーンも成長カテゴリらしい。しかも利益率が高い。 pic.twitter.com/aVd4pncxAU
— アメリカ部/米国株投資アンテナ (@america_kabu) December 20, 2017
と、ざっくり食品カテゴリの厳しい環境(一時的かどうかはともかく)の中でもスナックカテゴリが堅調だったことから、食品会社の多くがスナック企業を買収するなどの動きが目立っていた。(あるいは”人間向け”の食品をあきらめてペットフード企業の買収に動く企業すら…)
前述したように北米フリトレーがPepsiCoの営業利益の42%を占めるほど存在感のあるスナック部門なのだが、それだけにスナック事業をスピンオフした方がいいというアクティビストの圧力もうけている。シリアルや飲料部門がイマイチな伸びであることをふまえると納得。
ただでさえ、砂糖税や炭酸飲料の不人気化(ボトルウォーターは伸びている)で、新興スナックブランドを買収しながらスナック会社として独立経営した方が効率が良さそうだが。
スナック=身体に悪いもの、という背徳感を軽減するためにBFY(Better for You)というコンセプトで自然な素材、減塩、低カロリーを目指したスナックも注力。
BFYはカルビーも同様のコンセプトの商品を手がけている。(ちなみにカルビーはPepsiCoが株式の2割を保有する大株主。)
最近も素材そのままのナチュラル派に訴求したスナックのBare Snacksを買収している。
ペプシコーラでおなじみペプシコは売上の半分がスナック会社で日本だとドリトスがスナックで有名。
そんなペプシコが健康的なスナック比率を高めるためにBare SnacksのBare Foodsを買収。
しかし…スナックの売れ筋の本命KINDをどこが買収するのやら。https://t.co/hOmDMKjaBb pic.twitter.com/i2lSaFPG9I
— 気になる企業調べる🐘 (@kininaruzou) May 27, 2018
プロバイオティクスドリンクのKeVitaを買収したり、身体に良い自然派のフード・飲料にシフトしている。(健康系で迷走したマクドナルドが復活した前例があるように顧客はスナックに本当にそれを求めているのかはともかく)
少なくとも従来のソーダ飲料は消費者の嗜好の変化によってか低迷しており、PepsiCoも飲料ジャンルの多角化をはかっている。
コカ・コーラもペプシコも従来のソーダ飲料は消費者の嗜好の変化か低迷するも、ボトルウォーターなどのジャンルで成長を補強してきた。
Source: https://t.co/4boxmZE5xY pic.twitter.com/MqgWUNx87B
— アメリカ部/米国株投資アンテナ (@america_kabu) September 1, 2018
たとえばPepsiCoはボトルウォーターブランドのAQUAFINA(アクアフィーナ)を手がける。
ボトルウォーターブランドはプライベートブランド強い。だってほとんどのウォーターブランドが水道水をろ過してミネラル追加しただけだもの
DASANI(ダサニ)はコカコーラ
AQUAFINA(アクアフィーナ)はペプシコ
Nestlé Pure Lifeとポーランド・スプリングはネスレSource: https://t.co/ZVmnNn0o76 pic.twitter.com/uMWDDHFpPc
— アメリカ部/米国株投資アンテナ (@america_kabu) September 18, 2018
また、PepsiCoは2018年8月にSodaStreamを32億ドルで買収を発表している。
ソーダストリームは数秒で炭酸水を自宅で作れる家庭用炭酸水マシーン+二酸化炭素シリンダーの消耗品ビジネス。
またコカ・コーラがコーヒーチェーン+コーヒーマシーンのコスタを買収するなど飲料大手は多角化に忙しい。
<PepsiCoの株価>
PepsiCoの決算を時系列でまとめる
<PepsiCo ’18 Q4決算> 2019/2/15
EPS(Non-GAAP) $1.49 予想 =
売上 $19.52B (-0.1% Y/Y) 予想 =
既存事業ベース +4.6% Y/Y
<PepsiCo ’18 Q3決算> 2018/10/2
EPS $1.59 予想 +$0.02
売上 $16.49B (+1.5% Y/Y) 予想 +$130M
<FY2018ガイダンス>
売上高(コア・オーガニック) 3%~
<PepsiCo ’18 Q2決算> 2018/7/10
EPS $1.61 予想 +$0.09
売上 $16.09B (+2.4% Y/Y) 予想 +$50M
ペプシコ決算
PepsiCo (NYSE:PEP) Q2
EPS $1.61 予想 +$0.09
売上 $16.09B (+2.4% Y/Y) 予想 +$50M相変わらず北米フリトレー(スナック部門)が好調。もし、飲料部門からスピンオフしたらフリトレーにはプレミアムがのりそう。
ペプシコ決算まとめhttps://t.co/FK0Q9NKbdY pic.twitter.com/PU0bfMtaP4
— 米国株 決算マン (@KessanMan) July 10, 2018