マイムキャスト【MIME】電子メールのセキュリティやアーカイブをクラウドベースで提供するSaaS企業

mimecast

Mimecast Ltd【NASDAQ:MIME】
マイムキャストは企業の電子メールをスパム、ウイルス、マルウェアから保護し、データの漏洩を防止し、また電子メールのスケーラブルかつ永続的なアーカイブサービスや、サーバのダウンタイムや電子メールの送受信不具合や災害時でも電子メールが利用できるようなサービスをクラウドベースで提供する英国のSaaSベンダー

2003年に英国ロンドンで創業され、2015年にNASDAQに上場。

安定的な顧客維持率、電子メールセキュリティ需要は高い。

Mimecast-customer

IPO以来も順調に顧客を獲得し、高い顧客維持率はむしろ加速している。

Growing-Cybersecurity-Threats

電子メールは標的型攻撃でも狙われやすいセキュリティ上の課題であることはフィッシング、ビジネスメール詐欺対策の電子メールセキュリティ企業のプルーフポイントでも触れている。

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Mimecastのセキュリティ・アーカイブソリューションはシンプルで導入しやすい。

mimecast-Infrastructure

クラウドベースで提供されるサービスはスケーラビリティに優れ、日々3億以上の大量のEmailを処理している。

mimecast-Product

電子メールセキュリティ、電子メールアーカイブ、電子メールをダウンタイムからほぼ100%保護するサービスなどを中心に、標的型攻撃対策など複数の電子メール関連サービスを提供している。

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Mimecastの製品はバンドルで複数利用する企業が多く、新製品が増える度にクロスセルにつながっている。

Mimecastの提供サービス解説

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Mimecastの原点であるEmailセキュリティ。売上の多くを占めるコアプロダクト。MicrosoftのOffice 365の保護にも広く活用されている。

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TTP(Targeted Threat Protection)は標的型攻撃対策で、近年セキュリティ上狙われやすい弱点を保護する。

URLプロテクションなども例えばプルーフポイント+パロアルトネットワークス(急成長のセキュリティベンダー)で複数のサンドボックスを利用している導入例もあるほど警戒されているポイントだ。

mimecast-Email-Continuity

ダウンタイムなどで電子メールが利用できない状況を回避するサービス。

mimecast-Multipurpose-Data-Archive

データアーカイブではリーディング企業と評価されている。

proofpoint-gartner-2017 Enterprise Information Archiving
Source: Gartner Enterprise Information Archiving格付け

調査会社ガートナーによると電子メールセキュリティではプルーフポイントがリードするが、アーカイブではMimecastが勝るという格付けのようだ。

データが増える限り市場は拡大する

E-discovery_Backup-and-Recovery-Software_Secure-Email-Gateway_Data-Loss-Prevention

いつまで電子メールの時代が続くのかは不明だが、電子メールがスタンダードな窓口であり続ける限りはタッチポイント・データは肥大化し、電子メール保護やバックアップ・リカバリーなどの市場は拡大する。

MIME-for-SMB-market

実際まだまだ電子メールの利用は増え続けている。

mimecast-Revenue-Mid-Market

マイムキャストは従業員数20~5000名の企業が売上の74%を占める。

mimecast-Customer-and-Geographic-Diversity

顧客基盤は非常に多様化・分散化しており、英国企業らしく欧州・アフリカで約半分の売上を占める。

Mimecast-Growing-Customer-Base-with-Multiple-Services

顧客1社あたり平均2.9の複数のサービスを契約している。

マイムキャストの業績推移グラフ

(2018年度はTTM)

mimecast-Revenue-Growth-CAGR

サブスクリプションモデルのため99%がRecurring Revenue(経常収益)、つまり積み上げ型のビジネスモデルで俗にいうストック型ビジネスであり売上の予測可能性が高いアメリカ部が好みのビジネスタイプ。

mimecast-Revenue-Retention-Rate-and-Churn

売上ベースのリテンションレート(顧客維持率)は111%と高くマイナスチャーンを毎年達成している。

チャーンレート(解約率)は3%だが、アップセルの幅が大きく、SaaSとしては理想的状況だろう。

また年々リテンションレートが上昇していることからアップセルのポテンシャルが高いようだ。

mimecast-Margin

セールス&マーケティングコストがなかなか下がってこないのが気になるがマージンは改善傾向でフリーキャッシュフローはプラスで推移。

MIME-Long-term-Target-Model

ちなみにMimecast(NASDAQ:MIME)はSBI証券も楽天証券もマネックス証券も取り扱っていないマイナー銘柄だが、画面遷移がやたら多いことなど気になるマネックスではあるが個人的経験からするとマネックス証券は銘柄追加要望でまともな企業なら積極的に追加してくれる実績がある(これまでいくつも銘柄追加してくれた)ので、Mimecastに興味を持ったら銘柄追加要望してみるといいかもしれない(念の為再確認しておくと投資推奨しているわけではない)。

追記: 取り扱ったようです

Mimecastの株価

Emailそのものがなくなる未来がきたらビジネスの持続可能性が破綻するが、その時はその時なりのセキュリティがあるかもしれない。

マイムキャストの決算を時系列でまとめる

Mimecast ’19 Q4決算> 2019/5/13
EPS(Non-GAAP) $0.07 予想 -$0.01
売上 $92.2M (+25.6% Y/Y) 予想 +$0.86M

Mimecast ’18 Q4決算> 2018/5/14
EPS -$0.05 予想 -$0.04
売上 $73.4M (+40.0% Y/Y) 予想 +$1.94M

売上ベースのリテンションレート(既存顧客維持率)は110%(2017Q4は111%)

Q1ガイダンス
売上 $76.3M~$77.1M (予想 $73.70M)

FY19ガイダンス
売上 $327M~$338M (予想 $319.27M)

Mimecast ’18 Q3決算> 2018/2/12
EPS $0.03 予想 +$0.01
売上 $67.3M (+39.3% Y/Y) 予想 +$2.42M