J.B. Hunt Transport Services, Inc.【NASDAQ:JBHT】
JBハント・トランスポート・サービシズは米国、カナダ、メキシコで輸送サービスを提供する米国の輸送大手。
JBハントはインターモーダル輸送・陸上コンテナ輸送に強い。
<Intermodal>
海上・陸上・鉄道・トレーラー輸送などを組み合わせコンテナ単位のまま積み替えることない複合一貫輸送形態。
JBハントが所有するコンテナは、海上コンテナの最大サイズ(53ft)の比率が100%で、業界最大規模で保有している。
Source: Wikipedia(現在、JBハントは85000以上を所有)
米国の競合輸送企業のHub Group(NASDAQ:HUBG)、Schneider National(NYSE:SNDR)、Swift Transportation(NYSE:SWFT)、Werner Enterprises(NASDAQ:WERN)などと比べてもJBハントは突出し、これだけのコンテナを所有し先行しているためインターモーダル市場でシェア1位だ。
J.B.ハント決算まとめ
・コンテナ単位のまま積み替えることのない複合一貫輸送大手
・南極以下の気温まで下がった米中西部の寒波の影響受ける
・荷主と運送会社をマッチングするプラットフォームが伸びるhttps://t.co/jgpRdjUand— 米国株 決算マン (@KessanMan) 2019年4月16日
JBハントはインターモーダル輸送のパイオニア
1961年創業のJBハントは当初はトラック輸送事業が中心の企業だったが、現在は売上の約半分がインターモーダル事業(JBI)となっている。
1989年にインターモーダル輸送市場へ参入したが、当時まだトラック輸送と比べて小さい市場だった。
しかしインターモーダルの貨物量は増えていることに注目した当時のJBハントの経営者がトラック輸送事業に次ぐ第二の柱として注力し、2003年にトラック輸送事業の売上高をインターモーダル輸送事業が抜き、現在は主力事業となっている。
鉄道を使った複合一貫輸送のインターモーダルは当初はバークシャー・ハサウェイ傘下の米国西部の鉄道会社BNSFと組んで米国西部で展開し、2009年から米国東部のインターモーダルに参入し米国東部の鉄道会社CSX、ノーフォークサザン鉄道やCNなどと提携し、主要鉄道との相互接続によって輸送オプションを最大化している。
鉄道貨物の拠点に、JBハント専用のインターモーダル用の施設を構え、鉄道とトレーラー間のコンテナの受け渡しをしており、特にBNSFとの関係は深く、他社よりも早さで勝る優位性がある。
インターモーダル以外の事業は、ホームデポなど特定の大手荷主と長期契約し専用にカスタマイズされた輸送サービスを提供する部門(Dedicated Contract Services)や、数万社の下請けの輸送業者や独立系事業者の仲介・管理のマーケットプレイス「J.B.Hunt 360」という依頼主とトラックドライバーをマッチングするプラットフォームを提供するソリューション事業(Integrated Capacity Solutions)など。
このようなプラットフォームによって依頼主は出荷管理の合理化ができ、小規模な輸送会社はJBハントのリーチ力を活用できる。
JBハントは過当競争で運賃の値下げ競争で苦しんだ自前のトラック輸送事業を縮小し、プラットフォームを提供しプラットフォーマーとなることでアセットライトな(保有セミトレーラーなどを減らし)テクノロジー寄りのビジネスにシフトしつつある。
「プラットフォームは新ドミナント戦略」であり、ネットワーク効果がきいてくる。インターモーダル参入の先見の明の実績を踏まえても、輸送企業の中でもビジョナリーな企業だと評価できるのではないだろうか。
また、JBハントはテスラが発表したEVトラックの「Tesla Semi」をトラック輸送大手で初めて受注している。
EVメーカーのテスラが作る完全電動セミトレーラー(大型牽引トラック)を最も早く予約した企業がウォルマートとJBハントだった。
オールド・ドミニオン・フレイト・ライン(NASDAQ:ODFL)など小口トラック運送大手はTesla Semiの利用は躊躇しているようだが、大手運送会社のUPSなどはテスラ・セミの125台の採用を決めたようだ。
米国経済の健康度合いを表すトラック輸送データも堅調。
だから $ODFL とか $JBHT とかのトラック輸送会社の株価がガンガン新高値更新している。 pic.twitter.com/if3tm1AsK9
— アメリカ部/米国株投資アンテナ (@america_kabu) December 3, 2017
JBハントの業績推移グラフ
(2017年はTTM)
リーマン・ショック後3年間は貨物業界の不況に苦しんだが、すでにJBハントは価格競争が激しいトラック輸送から事業を多角化しており、他社よりも高い営業利益率をキープすることができた。
JBハントの株価
JBハントの決算を時系列でまとめる
<J.B. Hunt Transport Services ’19 Q1決算> 2019/4/15
EPS $1.09 予想 -$0.16
売上 $2.09B (+7.2% Y/Y) 予想 -$80M
<J.B. Hunt Transport Services ’18 Q3決算> 2018/10/15
EPS $1.47 予想 +$0.07
売上 $2.21B (+20.1% Y/Y) 予想 -$10M
JBハント決算
J.B. Hunt Transport Services (NASDAQ:JBHT) Q3
EPS $1.47 予想 +$0.07
売上 $2.21B (+20.1% Y/Y) 予想 -$10M株価は時間外で+1.5%
インターモーダル輸送の米国最大手https://t.co/Ssunf3rckShttps://t.co/7QQ80jROYA pic.twitter.com/srwbul5EwL
— 米国株 決算マン (@KessanMan) October 16, 2018
<J.B. Hunt Transport Services ’18 Q2決算> 2018/7/16
EPS $1.37 予想 +$0.09
売上 $2.14B (+23.7% Y/Y) 予想 +$80M
JBハント決算
J.B. Hunt Transport Services (NASDAQ:JBHT) Q2
EPS $1.37 予想 +$0.09
売上 $2.14B (+23.7% Y/Y) 予想 +$80Mトラック会社の一角にすぎなかったがインターモーダル輸送のパイオニアとして市場を開拓して以来、なかなか化けた企業。https://t.co/Ssunf3rckS pic.twitter.com/qegZLNerF2
— 米国株 決算マン (@KessanMan) July 16, 2018
<J.B. Hunt Transport Services ’18 Q1決算> 2018/4/16
EPS $1.07 in-line
売上 $1.95B (+19.6% Y/Y) 予想 +$60M
JBハント決算
J.B. Hunt Transport Services (NASDAQ:JBHT) Q1
EPS $1.07 in-line
売上 $1.95B (+19.6% Y/Y) 予想 +$60Mインターモーダル輸送の米国最大手https://t.co/Ssunf3rckS pic.twitter.com/RBowsmWbMT
— 米国株 決算マン (@KessanMan) April 16, 2018
<J.B. Hunt Transport Services ’17 Q4決算> 2018/1/19
EPS $3.48
売上 $1.99B (+15.7% Y/Y) 予想 +$60M
JBハント決算
J.B. Hunt Transport Services (NASDAQ:JBHT)
EPS $3.48
売上 $1.99B (+15.7% Y/Y) 予想 +$60Mインターモーダル輸送の米国最大手。
解説記事https://t.co/Ssunf3rckS pic.twitter.com/I8j7TxqTbb
— 米国株 決算マン (@KessanMan) January 19, 2018