Shopify, Inc.【NYSE:SHOP】
Shopify(ショッピファイ)はマルチチャネル販売が可能なクラウドベースのECプラットフォーム。
カナダで2006年にリリースされたShopifyは、もともとは創業者らが2004年に設立した自らのネットショップ開業時の経験から商品を売るだけではなく顧客と関係を構築しやすく手間のかからないネットショップのプラットフォームの必要性を感じて作られた。
驚異的な売上成長率をたたきだす「Shopify」とは?
米ソフトウェアセクターで売上成長が高い順(Q3)
Shopify(簡単ネットショップ化)
WIX(イスラエルのWeb作成サービス)
アトラシアン(コラボレーションソフトウェア)https://t.co/uFXP1ygSSM
Twilio(電話API的なるもので開発スピードの短縮)https://t.co/wkHWXbhoo8 pic.twitter.com/VuidxN5HVP— アメリカ部/米国株投資アンテナ (@america_kabu) February 14, 2018
売上成長率がすさまじいShopifyの特徴はネットショップをただ作成できるだけでなく、SNSなどとも連携したマルチチャネル販売が可能な統合的プラットフォームである点。
Shopifyで作成したECサイト(Webサイト、スマホ)の運営だけでなく、ソーシャルメディア(FacebookやInstagram)での販促機能、マーケットプレイス(eBayやAmazon)での販売、実店舗(POSをECと統合)などの複数の販売チャネルを持つネットショップの作成・運営管理をワンストップで簡単に行うことができる。
Shopifyはネットショップ経営者に対し、ただ商品を売ることだけをサポートするのではなく、バックオフィス機能(広告・マーケティング・在庫管理・経理・人事・顧客対応など事務・管理業務のサポート)も備えており、オンライン販売に必要なものは販売もバックオフィスも全てShopifyで完結できるというワンストッププラットフォーム。
ShopifyのApp Storeではパートナー企業が提供する機能が豊富で、たとえば会計処理はIntuit(インテュイット)、顧客サポート対応はZendesk(ゼンデスク)などと組み合わせてスケールすることが可能。
多言語、多通貨、そして各国の税率に対応しており、配送面では日本だと日本郵便、ヤマト運輸、佐川急便や世界ではFedEx、UPS、DHLなどの世界3大配送会社と提携しているため、Shopifyを活用して簡単に世界中に商品を販売することが可能、つまり越境EC企業でもある。
決済に関しても、PaypalやAmazon Payアカウント(Amazon会員なら個人情報の入力いらずで他のサイトでも買える)なども対応しているので個人情報面でも安心だ。
Shopifyではすでに60万ストア以上のオンラインストアが稼働しており、個人経営のネットショップからスモールビジネス、そして大企業まで幅広くShopifyプラットフォームが利用されている。
ネスレ、テスラ、レッドブルなど世界的ビッグブランドでもShopifyが使われている。
全てを「買える場所」に変えるShopify
ある商品を売るために、わざわざ自分のネットショップまで呼び寄せて売る必要はない。
顧客が買いたいと思った場所でスムーズに買ってもらえれば良い。
ということで、ShopifyはWordPressなどのShopify外のブログ作成サービスやサイトで商品の購入ボタンを挿入する「Buy Button」や、フェイスブックやメッセンジャーやPinterestで直接そのまま画面購入できる連携機能も用意している。
画像SNSのPinterestで気に入った画像があったらそのまま買える。
Facebookと連動してFacebookの自社ページから直接買えるようにする。また、2017年10月頃からインスタグラムでも買えるようにする連携を始めている。
FacebookのMessengerでもそのままダイレクトに買えるように連携している。
スマホゲームなどゲーム内の体験に組み込まれたリアルなグッズの直接販売ができる「Unity Buy SDK」などもある。
その他、実店舗向けPOSソリューションの統合のためにChip & Swipe Readerなどを提供している。
また、AIによるShopifyアシスタント(バーチャル従業員)のkitを使用してチャットで指示を出せるというのも面白い。
Shopifyの安定的なサブスクリプションの伸びとECの拡大に合わせて成長する手数料収入
安価な月額課金(出店料)のサブスクリプションベースの売上も安定成長。
それ以上に、徐々に比率が大きくなっている決済手数料など取扱高に応じて伸びるソリューション売上高。
GMV(総取扱高)が伸びており、固定で予測可能性の高い出店料以上に手数料収入も伸びているのがShopifyの業績の注目点だろう。
競合のECサイト構築サービス比較は以下のページで詳しくまとめた。
Shopifyの業績推移グラフ
Shopify決算まとめ
✓ 売上高もGMV(取扱高、流通総額)も+50%成長
✓ 実店舗の決済ソリューション(+ハード)を4/25に発表し、ECだけでなくシームレスに販売支援https://t.co/8Mos6972jY
— 米国株 決算マン (@KessanMan) 2019年4月30日
↑最新の業績や近況は上記でまとめている。
(2017年はTTM)
とてつもない売上成長だが、テイクレートは低く、セールス・マーケティング費用や一般管理費がどこまで削れるのかという推移にも注目したい。
Shopifyの株価
シトロンが売り煽りレポートを出した時に下落したが
空売りレポートでおなじみのシトロン・リサーチが $SHOP をターゲットに叩くレポートを出して株価が下落。
Shopifyは保有していないけどウォッチしている。
instagram上で買えるようにする取り組みとか面白いと思うんだけど。 pic.twitter.com/afSZ1hs3XJ— 米国株 決算マン (@KessanMan) October 4, 2017
結局株価は戻ってきた。
空売り専門投資機関シトロンリサーチの売り煽りはむしろ買い場であることも多い。
最近だとNVIDIAやShopifyなどがシトロンの空売り推奨レポートをくらったが、そこから上げている。
Source: https://t.co/HYJTlSSWBu pic.twitter.com/clu3KeTQ07
— アメリカ部/米国株投資アンテナ (@america_kabu) November 29, 2017
すさまじい成長株だが期待もすさまじく株価も2016年から急騰しており、ボラティリティが激しいことは覚悟したい。
Shopifyの決算や最新かつ詳細の業績データに関しては新しい記事でまとめています。