グーグルの持ち株会社アルファベット(NASDAQ:GOOGL)の決算を逐次まとめる記事。
Alphabetの四半期ごとの業績と成長率
Alphabet(Google)決算まとめ
✓ EU制裁金を過去2年3回くらっているGoogle、再び。
✓ 全体的にマージンの悪化トレンドが続く。
✓ 売上高成長率以上の従業員数増。
✓ クラウド単体の業績を開ryhttps://t.co/hoWVrVwpvO
— 米国株 決算マン (@KessanMan) 2019年4月30日
✓ EU制裁金を過去2年3回くらっているGoogle、再び。
✓ 全体的にマージンの悪化トレンドが続く。
✓ 売上高成長率以上の従業員数増。
<以下、FY2018まで>
データセンターへの投資に積極的。
<Google properties>
Google検索で表示される広告やGoogle傘下のYouTube広告など。
<Google Network Members properties>
Googleブランド以外の他社媒体でAdWords広告などで出稿され表示される広告など。
これらを合わせた広告ビジネスがGoogleの売上高の86%を占めているわけだ。
<Google other revenues>
GCP(Google Cloud Platform)やスマートスピーカーのGoogle Homeやスマホなど広告以外の事業が含まれる。
<Other bets>
自動運転のWaymoや主に新興国で気球でWi-Fi接続を提供するProject Loon、医療テックのVerily、サイバーセキュリティ企業Chronicleなど。
EUによる制裁金を含めると以下のように
たとえば営業利益は2018Q2だと9%となる。
モバイル広告比率の高まりや新興国における広告の成長などもあってクリック単価は減少しているが、広告のクリック数(Paid clicks on Google properties)が加速している点が興味深い。グーグルの規模を考えるとすさまじい増加率だ。
世界的に検索エンジンでトップシェアで、動画・ライブの時代となってYouTubeも伸びているのが大きい(動画広告という将来の広告単価UP要因に)。
成長率は落ちてきたとはいえ動画の時代。YouTube強し。
YouTubeのMAUの平均は月間21時間(1日あたり42分)もYouTubeを見ているそうだ(2017年)。
Source: https://t.co/US1EETTwQ4 pic.twitter.com/Xi5JtmqNby
— アメリカ部/米国株投資アンテナ (@america_kabu) June 23, 2018
やはりデジタル広告の圧倒的なシェア、独占的(Facebookと共に複占的な)なポジションに陰りは無さそうだ。
米国デジタル広告シェアはGoogleとFacebookで7割近くを占める見込み。
最近はAmazonの広告ビジネスも伸びており第三極になるかも。 pic.twitter.com/P5AfYW5czj
— アメリカ部/米国株投資アンテナ (@america_kabu) December 9, 2017
購買動向の接触レイヤーをおさえているAmazonが広告ビジネスを加速させており第三極として台頭しているが。
Googleのシュミット元会長が「検索のライバルはAmazonだ」と言っていたが、広告でもライバルになる兆しがある。
グーグルの決算を時系列でまとめる
<Alphabet ’19 Q1決算> 2019/4/29
EPS(Non-GAAP) $11.90 予想 +$1.29
売上 $36.34B (+16.7% Y/Y) 予想 -$1.02B
<Alphabet ’18 Q4決算> 2019/2/4
EPS $12.77 予想 +$1.91
売上 $39.28B (+21.5% Y/Y) 予想 +$380M
<Alphabet ’18 Q3決算> 2018/10/25
EPS $13.06 予想 +$2.6
売上 $33.74B (+21.5% Y/Y) 予想 -$310M
TAC(トラフィック獲得コスト)をおさえて営業利益率が改善。
これだけクラウドに設備投資していてもその他グーグル事業部門の成長率は内訳が開示されていないのでクラウド(GCP)の伸びがどの程度なのか具体的には分かりづらい。
<Alphabet ’18 Q2決算> 2018/7/23
EPS $11.75 予想 +$2.21
売上 $32.66B (+25.6% Y/Y) 予想 +$530M
アルファベット(Google)決算
Alphabet (NASDAQ:GOOG) Q2
EPS $11.75 予想 +$2.21
売上 $32.66B (+25.6% Y/Y) 予想 +$530M株価は時間外で+4.5%と新高値更新か
EUによるAndroidの独占禁止法の€4.34B(約5700億円)の制裁金の影響を含むEPSは$4.54https://t.co/z3tzgNM7sn pic.twitter.com/jO0gyiocO8
— 米国株 決算マン (@KessanMan) July 23, 2018
すでにこの記事の最初の方でグラフ化しているが、荒ぶっていたTACが落ち着き、利益率が改善された。
Google動向のチェック
Google(アルファベット)は売上高のうち広告ビジネスが86%の比率を占める企業だが、クラウドやスマートスピーカー、スマートフォン(Android)などその他の事業も手がけている。
Amazon Echo(Alexa)の成功に続けとばかりにスマートスピーカーのGoogle Homeを販売したが後発ながら一気にシェアを奪還。
これまじか。世界のスマートスピーカーマーケットシェアでGoogleが一気にシェア拡大。日本でも先行して販売してたし。
Amazonは米国で強く、アリババやシャオミのスマートスピーカーは中国で。ところでうちのAmazon EchoはSpotifyかけるのにしか使っていません…!
Source: https://t.co/3vmPnjgHPN pic.twitter.com/f8PO66M4sO— アメリカ部/米国株投資アンテナ (@america_kabu) June 5, 2018
Alexaの多言語対応が難しかったのか米国以外の販売が出遅れたこともある。
ちなみに米国のスマートスピーカー市場シェアはこんなかんじ。Amazon Alexa(Echo)が強いもののGoogle Homeが猛追。
Source: https://t.co/QUsvG1Vzsb pic.twitter.com/eSnYqUgoq6
— アメリカ部/米国株投資アンテナ (@america_kabu) 2018年6月5日
さて、Google other revenuesの中でも重要なGoogleクラウドのマーケットシェアを確認。
Alibabaのクラウドが前年比2倍ペースで拡大しており、Google Cloudを抜く勢い。
先行するAmazonのAWSも成長を再加速させているやばさ。
Source: @WSJ がまとめた調査会社ガートナーとGSによる予想 pic.twitter.com/fC3XgFY1km
— アメリカ部/米国株投資アンテナ (@america_kabu) June 2, 2018
こちらはパブリッククラウドのシェア。もう大手寡占状態。
Googleのクラウド伸びてるね。もうすぐIBM抜かれるな…
Source: https://t.co/g1OXTr2jKb pic.twitter.com/ohUKYvJZtw
— アメリカ部/米国株投資アンテナ (@america_kabu) May 17, 2018
IaaS, PaaS, プライベートクラウドを含めたシェア推移でもグーグルは伸びている。
アルファベットの医療テック子会社Verily(ヴェリリー・ライフ・サイエンシズ)もいくつかニュースになる動きをしている。たとえば網膜スキャン+AIによる心疾患診断。
目(網膜)をスキャンするだけで心疾患を70%の正確性で予測(従来の手法は72%)できる技術をGoogleの医療テック子会社Verily研究者らが発表https://t.co/novFrE3mZd
30万人近くの患者のデータを用いた機械学習の成果すごい。— アメリカ部/米国株投資アンテナ (@america_kabu) February 20, 2018
また、Verilyといえばジョンソンエンドジョンソンと組んだ手術支援ロボットのインテュイティヴ・サージカルのda Vinci対抗のロボットを開発中。
そして何よりYouTubeに改めて注目したい。2006年にGoogleがYouTubeを16億5000万ドルで買収していたのは本当に大きい。
日常使いSNSと並べてもYouTubeの存在感がある。そんなに皆YouTubeみているのか。
Source: https://t.co/nKY1Ik6ZTr pic.twitter.com/wBnV2ZHdGp
— アメリカ部/米国株投資アンテナ (@america_kabu) 2018年3月2日
YouTubeを日常的に視聴している人が予想以上に多かった。
最も若者とそれ以外の世代の利用ギャップがあるのがSnapchatで、YouTubeは若者から突出した支持の上、全世代で人気。日本でもキッズにYouTuberは人気のようだし。
Source: https://t.co/nKY1Ik6ZTr pic.twitter.com/jmjeqETR5s
— アメリカ部/米国株投資アンテナ (@america_kabu) 2018年3月2日
若い人を中心に老若男女で人気という傑出した存在のYouTube
ライブストリーミングでYouTubeも伸びているがAmazonが買収していたTwitchが強さを維持。
Source: https://t.co/5mJrNWWNZm pic.twitter.com/vtagLcqnUl
— アメリカ部/米国株投資アンテナ (@america_kabu) January 28, 2018
ライブストリーミングでも伸びているYouTube
映像のセグメンテーション・マトリックスでYouTubeは全領域をカバーしている。 pic.twitter.com/8yknVRJCfq
— アメリカ部/米国株投資アンテナ (@america_kabu) October 17, 2017
そう、全領域をカバーしている。
あとは「モバイル時代は地図が重要」ということでGoogle Mapなんかも面白いことになってるのだが、長くなるので別の記事で書く予定。
Google株価
株価$1000レースをしていたAmazon株価とかなり差がついてしまった。
ちょうど1年前、株価$1000レースにどっちが先に到達するかという感じだったAmazonとGoogleの株価、それから1年後の今、大差がついている。 pic.twitter.com/8A3lyM6WDb
— 世界の株価チャート・ノート (@WorldChart_note) May 30, 2018